成年後見人として管理していた財産から400万円を横領したとして、弁護士の男が逮捕された事件で、警察は男が財産状況を偽造して家庭裁判所に報告していたとみて調べています。

業務上横領の疑いで逮捕されたのは、広島弁護士会の弁護士、久行康夫容疑者(67)です。

警察によりますと、久行容疑者は、広島家庭裁判所から県内に住む女性の成年後見人に選ばれ、財産を管理していましたが、女性の口座から現金400万円を出金して横領した疑いが持たれています。

警察の調べに対し、久行容疑者は「今は言う気になれません」と供述しているということです。

広島家庭裁判所の調査では、久行容疑者が約1億3000万円を横領していたとみられています。警察は、現金を着服したことが分からないように、久行容疑者が通帳の写しの金額を偽造して家庭裁判所に提出していたとみて、余罪などを調べています。