広島県庄原市に9月21日、1日限りのレストランがオープンしました。スタッフはみんな高齢者。注文を間違えてもOK、そのわけとは?

この日、庄原市に1日限定でオープンした「注文をまちがえてもおいしいレストラン」

接客を担当するのは70代から80代の9人の高齢者たちで、いずれも認知症やその疑いがあると診断されています。

このイベントは認知症の人が社会に出て交流できる場をつくろうと、2017年に東京で始まりました。ことしは全国で34の店が一日限定でオープン。庄原市での開催は2019年以来で、今回が2回目です。

今回のイベントのテーマは「おたがいさま」です。

注文をまちがえるレストラン実行委員会 戸谷修二委員長
「人として対等でいたいということで、お互い様という言葉を選びました」

店では注文から配膳まですべて認知症の人たちが行います。時間がかかっても、まちがえてしまっても大丈夫。「おたがいさま」の気持ちでみんなが協力します。

県によりますと認知症の状態にある人は年々増え続けており、2040年には65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。

注文をまちがえるレストラン実行委員会 戸谷修二委員長
「やはり閉ざされた社会、限定された社会で暮らしている人とは多いと思う。もしかしたらこれもできるんじゃないかと、前向きな生活を送ってもらい、認知症の方でも働けるという思いのきっかけになってもらいたい」