広島市にある勤務先の保育園で去年、園児の下半身を触ったとされる男の裁判が12日、広島地裁で始まりました。

不同意わいせつの罪に問われているのは、保育園の事務員・江原孔伽被告(25)です。起訴状などによりますと、江原被告は去年の10月から11月頃、勤務する広島市内の保育園で女子園児(当時6歳)の下半身を直接触ったとされています。

裁判で江原被告は起訴内容を認め「園児と遊びで接触するうちに『下半身を触ってもわからないだろう』と抵抗がなくなった」などと話しました。

検察側は「遊ぶ際に相撲をとったり、お姫様だっこをしたり、鬼ごっこでわきをくすぐったりしている江原被告に、ほかの保育士が『距離感が近すぎ』と注意をしたのに『そんなことはない。私、ロリコンじゃないんで』と聞かなかった」「どさくさにまぎれてならバレないと、女の子が手で払う仕草をしたのに犯行に及んだ」などと指摘。そのうえで「保育園の職員という立場を利用した、自身の性的欲求による身勝手で卑劣な犯行で、被害者の親も厳罰を望んでいる」として、懲役2年を求刑しました。

一方、弁護側は、起訴内容は争わないとしたうえで、「被告人は十分反省していて、被害者に二度と会わないよう、遠方の親戚のもとで農業に従事し、社会の中で更生を期したい」として、執行猶予つきの判決を求めました。

裁判は12日結審し、判決は30日に言い渡されます。