そのうえで、ひめゆりの塔と同じような「違和感のある印象を持ったもの」として、広島の原爆慰霊碑に刻まれた碑文をあげました。
自民党 西田昌司 参院議員
「とり方によって全然違いますよね。そこが全く明らかにされないまま、とにかくみんな拝んでるんですよ。平和が大事だと。それが日本の戦後なんですよ」

では、平和公園を訪れた人たちは、この碑文を見て何を感じているのでしょうか?
□富山から
「力による間違った戦争は起こしてはいけないということしか伝わってこない」
□東京から
「この場所で二度と過ちをおかさないということは核兵器は二度と持たないと世界に向かって訴えている」
□鳥取から
「難しくて重たい言葉。今でもいろんなところで戦争があるし」
□ヒロシマピースボランティア
「私はこうして海外の方にも(慰霊碑の)ガイドをしている。この碑文は『We』という主語になっているが、その時によく皆さんおっしゃるのは、この前に立っている人、私、あなた、みんなだよねという答えになる」

73年前にできた原爆慰霊碑の碑文は長年、過ちを繰り返さないという一文の「主語」をめぐって論争がありました。原爆を投下したのは、アメリカだからです。
過去には、碑文に不満を持った右翼団体の構成員に、傷つけられたこともありました。
西田議員は、碑文の表記は戦後占領下の価値観によるものと主張しました。

自民党 西田昌司 参院議員
「沖縄だけではない。広島のことも申し上げましたが、戦争一般についての表記は、明らかに東京裁判史観によって表記されている。それは、そうでないと許されない。事実として。マスコミもそういうスタンスでないと報道できないはずですよ。そういう規制がかかってきたから」
碑文について広島市は、「すべての人びとが原爆犠牲者の冥福を祈り、戦争という過ちを再び繰り返さないことを誓う言葉」と説明しています。広島市の松井市長が海外の要人を案内する時にも、同様の趣旨の説明をしているということです。