ハートを柔らかくする“防災食” 周囲からの反応は?

本格的な洋菓子ビジネスを経験したことがなかった桑原さんは、2023年に、検証施設も兼ねて洋菓子店をオープンさせます。桑原さん自らユニフォームに袖を通し、厨房で試行錯誤を繰り返しました。
東工電設 桑原直 社長
「レトルト殺菌釜を使っています。袋内のすべての菌を死滅させると長期保存ができるという仕組みです」
パティシエとして開発に加わった三好さんは、これまで16年洋菓子をつくってきましたが、長期保存のスイーツづくりは初めてでした。
三好あづさ さん
「温度など全体が違うので、他のスイーツの概念を外して、一からの経験です」
東工電設 桑原直 社長
「より安全にフィナンシェを保管させるには、かなりの熱をかけます」
殺菌の加熱で何度も焦がして失敗を重ねましたが、不思議と自信はあったそうです。
東工電設 桑原直 社長
「我々はエンジニアなので、かけ算、引き算、足し算、割り算、熱量に対しての重要なポイントっていうのはわかっていたので、うまくやればできるなと。根拠はなかったですけど、チャレンジする価値はあると思いました」