そんなジョニーさんに助け船を出したのは、宮島でシーカヤックのインストラクターをしていた 春名優一 さんでした。

「『もしも今シーズン能登でショップをオープンできない状況なら、宮島で道具を引き継いでやってみませんか』というメッセージをいただいたのが最初です」

宮島での仕事をジョニーさんに引き継ぎ、ゲスト用のカヤックも譲るとの申し出でした。2人はそれまで直接会ったことはありませんでしたが、SNSでジョニーさんの状況を知った春名さんが共通の知人を通じて連絡をしてくれたのです。

もともと3月いっぱいで宮島を離れる予定だった春名さん。仕事道具も別の業者に譲る予定でしたが、相手に掛け合ってジョニーさんに残せるよう取り計ってくれました。借りていた家も大家さんに掛け合い、自分の車も残してくれました。

3月、宮島で初めて会った2人はカヤックで宮島を回りました。ジョニーさんは、春名さんの優しさと宮島の美しさに触れ、地元を離れることを決断しました。遥奈さんも賛同し、一花ちゃんを連れてまずは1年間、宮島への移住が決まりました。