御調八幡宮の境内までの道を、鬼を先頭に、獅子や武者、踊り子たちが列を組んで進みます。大正時代の絵巻を元に再現した行列です。本来の「花おどり」は行列もセットだったのです。長らく、境内での「おどり」だけの簡略版でした…。おそらく、この場にいるほとんどの人が初めて目にする光景です。

一行が境内に到着しました。

藤田善久 さん
「ただいまから、花のおどり、花のおどりを奉納いたします」

「太夫」役を務める藤田さんのかけ声で踊りが始まります。

獅子舞に続いて登場したのが踊り子たちです。

再び、獅子が舞います。子どもの獅子も一生懸命舞いました。

こうして、9年ぶりとなった花おどりは見物客を魅了して幕を閉じました。

来場者
「非常にしとやかというか、静けさがあって、その中にも力がこもっていましたね」

藤田善久 さん
「やっとできた。うまくいったな。うまくいったというのは過言かもしれませんが、終わった、できたっていう満足感が一番です。継承はしてまいります。なくさんように。そういう踊りです、この踊りは」

並々ならぬ努力によって復活した花おどり。地域の伝統文化をこれからも継承していきたいと藤田さんは話しています。