1月20日(土)に放送されるJNN企画大賞「共同売店のうた」を前に、RBCでは県内の共同売店にスポットを当てた取材を行っています。きょうは、うるま市の伊計島共同売店を紹介します。ことしで101年をむかえる売店では、地域住民がアイディアを出し合い、魅力ある特産品を生み出しています。
「金がない人は掛けで買う」101年も続く歴史長い共同売店

うるま市の伊計島。海中道路を渡った先にある、車で行ける離島です。
220人あまりが暮らす集落で、唯一の売店が「伊計島共同売店」。自治会が運営していて、ことし101年をむかえます。
島民「はぁ何買うんだったかな、きょうは大根。赤大根ねー。ハイ、とってきて」店員「ハイ、ありますよー」
Qこういうオーダーもあるんですか?
店員「ううん、足が悪いから、ここまで取りに来るのが大変。赤大根というから、ニンジンのことです」
伊計島は本島と橋でつながっているものの、一番近いコンビニまで車で15分。車のないお年寄りにとって、歩いて行ける距離にある共同売店は、なくてはならない存在です。

レジの横のベンチでは、たいてい誰かが腰かけています。この日座っていたのは98歳と96歳のご長寿コンビ。この共同売店と、ほぼ同世代です。
平良甘榮さん(98)
「うちらの学校時代はね、正月お年玉もらうだろ、これをみんなで集まって、そのお金でこっち(共同売店)から素麺を買って、共同でソーメンチャンプルーをやって食べよった。素麺というのは、なかなか買って食べられなかった。そんな貧しい伊計島だったんだよ」
神後清基さん(96)
「頭グワァー痛いと言ったら、共同売店に来て、米を1合2合買いに。病院には行けなかったよ」
平良甘榮さん(98)
「だから、ほとんどお金ない人は、掛けで買うわけ。掛けで買うというのは、自分の財産を抵当に入れておいて、それまでに払うことができない人は、その財産を部落(集落)が取り上げるわけ」