「来月10日から添乗員付きのパッケージツアーでの観光客の受け入れを再開します。あわせて6月中に新千歳空港と那覇空港において国際線の受け入れを再開できるよう準備を進めます」
新型コロナの影響で停止していた、国内への外国人観光客の受け入れが先月から始まりました。政府は6月中にも那覇空港で国際線の発着を再開できるよう準備する方針を明らかにしました。

コロナ禍前、県内の観光客数は1000万人を超えていましたが。現在は外国人観光客はゼロ、日本人観光客の数も大きく落ち込みました。おととし、観光の起爆剤となるはずだった第二滑走路の共用が始まりましたが、新型コロナの感染拡大により2年前から国際線の運航はゼロに。
政府が2年ぶりの外国人観光客の受け入れを宣言して、およそ1ヵ月。県内の旅行代理店には海外からは期待の声が届いていると言います。
ジャンボツアーズ 谷村勝己代表
「待ちに待った解禁で、定期便が即就航したら沖縄のほうに沢山お客さんを送客したいけどお部屋のほうは大丈夫かとか、この2年数か月冬ごもりの状態の中から素晴らしい進展の話が多々、色々な国々から入っている」
観光事業者の期待が高まる一方、肝心の航空各社の運航再開の見通しは立っていません。
空港関係者によると8月ごろに2社が国際線の再開を予定しているということですが、コロナ禍前には20社を超えていた運航再開には至らないといいます。

航空関連企業のコメント
「どこまで本格的な外国人観光客の受け入れが広がるのか分からない中での再開はリスク」
「コロナ禍前と同じくらいの収入が見込めない」「コスト面で採算が合わない」
なぜ、航空各社は慎重な姿勢を崩さないのか…、現在、政府は国内への入国者数を1日あたり2万人までと定めています。そのため航空各社は、1便あたりの人数を制限しながら運航せざるを得なくなるため利益の確保が難しいと言います。また、燃料費の高騰などコスト面の問題も多く、本格的な再開に向けて足踏みが続いています。

ジャンボツアーズ 谷村勝己代表
「観光客、特にインバウンドのお客さんが俗に言う円安、強い外貨をもっているので、沖縄に色々な消費目的海のマリンアクティビティ、観光やまたショッピングをお楽しみとかそういうフォローの風が強い中では一歩踏み込んだ県としての施策をご頂戴できるとより加速化してお客様がウエルカムで帰ってくるかなと思います」
新型コロナの打撃をうけ、2年あまり厳しい状況が続いた観光業界。以前の活気を取り戻すための課題は山積みです。