おととい開催された沖縄の本土復帰に合わせた記念式典。会場の外には祝賀ムードに抗議する市民たちがいて、そのなかにハンガーストライキを実施する姿がありました。
東京と沖縄で合わせて7日間のハンガーストライキを決行した男性の思いを取材しました。

宜野湾市出身 元山仁士郎元さん
「立っただけなんですけど」「規制中で通れません」


5月15日沖縄の本土復帰記念式典が開催されたコンベンションセンターの近く。式典会場から出る総理の車に向けて、プラカードを高く掲げる男性の姿がありました。

県民投票の会 元山仁士郎元代表
「この復帰50年という節目の年に、とくに沖縄の基地問題がまったくといっていいほど変わらない」

宜野湾市出身で現在は東京の大学院に通う元山仁士郎さん。復帰の日が近づく中、その姿は防衛省の前にありました。元山さんは政府に対し普天間基地の辺野古移設の断念や地位協定の見直しなどを求め今月9日から総理官邸前や外務省の前などでハンガーストライキを始めました。


県民投票の会 元山仁士郎元代表
「(基地負担について)憤りを抱えている人たちは多いと思う。自分もそのひとりで、こういう中で復帰50年を迎えるのはどうなのだろうという疑問が大きくなって、それを沖縄だけではなくて日本全国に訴えていくというところで体をはってハンガーストライキをやっている」


元山さんは3年前、辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票を呼び掛けた団体で代表をつとめていました。当時その県民投票をめぐり宜野湾市など5つの市が不参加を表明。元山さんはそれらの市に対し県民投票の参加を求めハンガーストライキを実施していました。


ハンガーストライキを行った元山さん(3年前)
「やむにやまれず体を張るしかないと判断してハンガーストライキをやっています」

ドクターストップがかかるまで、全県での県民投票の実施を訴えた元山さん、その結果―



松川宜野湾市長
「市民として24日に向けて県民投票に取り組むことと一致しました」

県民投票に否定的だった市長らを動かし全県での実施を実現させました。

「時刻は午後9時10分です。今一斉に投票箱が空けられ開票作業が始まりました」






全国的に大きな注目を集めた県民投票。その結果は辺野古埋め立てに「反対」が投票総数の7割を占める結果となりその民意は確かに示されましたがその思いが尊重されることはありませんでしたー

「今、土砂が投入されました。県民投票の結果をよそに新たな区域でも埋立て作業が始まりました」


政府は「辺野古が唯一の解決策」という姿勢を変えることなく今も工事を続けています。


2回目となるハンガーストライキを始めた元山さんの元には東京や遠方の都道府県からも多くの人が訪ねてきます。日中もそして雨の中も元山さんは常に誰かに囲まれ、その一人ひとりに沖縄の現状、そして自身の思いを丁寧に伝えていきます。

元山さんを訪ねた若者
「私もせっかくこの問題を知ったので何かしら行動したい、やらなきゃなと思いました」
Qなんでハンガーストライキ?
元山さん
「今のウクライナの侵略を受けて日本も軍備増強とか安全保障とか軍事でどうにかしていこうという機運がある中でハンストはある種もう弱弱しいものですしでも非戦や不戦という意味合いを含んでいると思うので」


松野官房長官
「日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせたとき、辺野古移設が唯一の解決策であり、この方針に基づいて着実に工事を進めていくことこそが普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、その危険性を除去することに繋がると考えています」

一方元山さんがハンガーストライキを実施している間も、政府は「辺野古が唯一」という考えを変えることはなく元山さんの声に耳を傾ける姿勢はみられませんでした。


元山さん
「日本政府が沖縄に対して声を聞かないと基地問題を解決するようなことはしませんという表れなんじゃないかなと思います」