10代で妊娠・出産する割合が全国平均と比べ2倍以上と高い沖縄。周囲に相談できず孤立してしまう女性も多い。そんな沖縄県の名護市で去年1月、助産師らが中心となって若年妊産婦をサポートする “居場所作り” が始まった。

若年妊産婦の居場所「PONO.CO(ポノ)」には、10代で妊娠・出産した女性たちが集まり、楽しそうな笑い声が響く。悩みを共有し、スタッフが自立に向けたサポートを行う。

名護市より北の9市町村に住む、10代で妊娠出産した人が支援の対象で、子どもが3歳になるまでは無料で利用することができる。一見、ごく普通の住宅のように見える施設でこの活動を始めたのは、助産師の宮城とも美さん。去年1月に活動を立ち上げたばかりだ。

「ポノ」を運営する助産師 宮城とも美さん
「ここでみんなで共同調理をします。離乳食や、初めて挑戦するものをスタッフと一緒に作ったり、食べたりします」

宮城さんはこれまで、予期せぬ妊娠で社会から孤立してしまう若い女性たちを多く見てきた。

「(沖縄は)若年妊産婦の数が県外と比べて圧倒的に多いのが特徴で、この子たちが自己決定して子育てしていく中で孤立感がどうしてもある。そこを周りの地域で支えないといけないと、居場所設立にいたった」

「PONO.CO(ポノ)」で交流する母子たち