大会6日目、雨で順延となった甲子園球場。 明日(24日・金)予定されていた沖縄尚学の2回戦も明後日(25日・土)に伸びました。

沖縄尚学 佐野主将「1日調整が出来る日が増えただけなのでプラスしかないかなと思います。WBCを見て国を背負って戦う姿はかっこいいなと思いましたし 自分たちもレベルは違いますけど、 高校野球ファンに感動を与えられるようなプレーをしたいなと思いました」

沖縄尚学高校の宮平良磨くん。 このセンバツは成長した姿を見せる特別な舞台です。

沖縄県うるま市で生まれた良磨くんですが、家族の転勤とともに小学校から中学校までは、大阪へ。高校進学とともに家族と離れ9年ぶりに沖縄に戻ってきました。

慣れない寮生活を送りながら、 野球に打ち込む毎日を過ごしてきました。

沖縄尚学 宮平良磨「大阪から出て野球したいというのがあって寮生活をしたいというのがあったので、お父さんの影響で甲子園とかにも見に行かせてもらって、そこで自分もそこに入って野球をしたいと思ってきました」

大阪で生活をする、お父さんの宮平良樹さん。自身も沖縄尚学で野球に打ち込む高校球児でした。高校2年生の時、良樹さんは現在の比嘉公也監督らとともに春のセンバツで優勝を経験。沖縄で白球を追いかけた3年間を今も鮮明に覚えています。

父・良樹さん「僕の中で1番の野球の思い出というか 試合に戦う先輩たち見てすごいな、かっこいいな、うれしいなってそれだけですね。思い返すと練習のしんどさっていうのが一番最初によみがえるかなと思う。息子にこれで自慢してたんです俺もいたんだよって」

そんなお父さんの影響で小学2年生で野球を始めた良磨くんをそばで暖かく見守ってきました。

父・良樹さん「野球を通して人と人のつながりを、彼が今後人生歩んでいく中で、そういうのを財産に持てたらいいなって、沖縄に行ってほしいと心の中では思っていたので、本人もその気持ちになってくれたんだと思って、後押しするだけでしたね」

かつて、お父さんが汗を流した沖縄のグラウンドで 厳しい練習に励んだ2年間。良磨くんは、強肩を生かした堅実な守備とパンチ力や器用さのある打撃で、レギュラーに成長。 目指してきた甲子園出場の夢を掴み取り、 関西へ戻る目標を叶えました。

比嘉公也監督「父・良樹さんは身体は小さかったけどキレありましたので、その点は息子も同じかなと思っています。『今まで通りの自分が持っている力を最大限出す』ただそれだけに集中してほしいなと思っています」

宮平良磨「沖尚行くからには絶対甲子園出て頑張ってこいと言われました。甲子園に出て、あとは自分が頑張るだけなので、しっかりいいプレーをして頑張っていきたいと思います」

迎えた大垣日大との初戦。アルプスから見つめる家族の前で活躍を誓った良磨くんでしたが試練が待っていました。待ちわびていた夢舞台で、失点につながる2つのエラー。

悔しい結果になりました。

父・良樹さん「ここで野球が出来ただけでも親としては満足なんですけど、本人の中では悔しい気持ちになってしまっていると思うので、またチャンスを頂けるのであればまた出て取り返してほしいなと思います」

宮平良磨「いいプレーをしたときの歓声とかは甲子園だと思いました。ショートで捕れる打球を取れなくて。次の試合ではチャンスがあったら捕れるアウトは確実に捕っていきたいと思います。活躍している姿を見せて頑張っているなと思われたい」

今度こそ成長した姿を甲子園で―。
強い決意で来る2回戦を心待ちにしています。