若泉氏が「密使的」と認める答弁をした小泉総理(2006年当時)

小泉総理が暗に認めた 若泉氏の密使としての役割

2006年、遺書のコピーを手に入れた具志堅さんは、当時参議院議員となっていた大田昌秀氏に託しました。「遺書まで書くこの人が嘘をついているのか」。密約を否定し続ける政府への追及が始まるかと思われました。しかしー

大田昌秀氏(国会質疑):
私はこれまで、政府首脳が自らほとんど結果責任を負わないという事例を何度も見ておりまして、若泉先生の責任の取り方に対して、ある種の深い感銘を受けたわけでございますが、総理はどのようなご感想をお持ちでしょうか。

小泉純一郎総理(当時):
私もあの本で、外交交渉というものはこういうものかと、機微に渡っている大変興味深く読みまして。
今の時点から言うと、あのような密使的な役割を果たす方は当分出ないだろうと。(中略)…若泉敬教授は立派な方であると。今でも私は思っております。

総理大臣が暗に、しかし “あっさり” と認めた密使の存在。この時も、議論は深まりませんでした。