米軍は15日、石垣市で地元の漁業者と合同の救難訓練を実施しました。県や市には、訓練の詳細は通知されていなかったということです。
石垣市水産課によりますと、先月24日、ある一般市民から市に対し「地元漁業者とアメリカ空軍による救難訓練」を目的に今月7日から31日まで伊野田漁港を使用する申請が出され、市が許可しました。
伊野田漁港には14日から軍の救難艇が係留されているほか、シャワーやトイレなどを備えたプレハブが設置されました。
▼地元の漁業者
―なんの相談もなく急に来た?
「12日の夕方に夜釣りに行くときに(救難艇が)沖から入ってくるのは見た。14日きたらプレハブが置かれていた。なんのために来たのかと思って不思議がっていた」
▼訓練に参加する米兵
「救助に特化した訓練です。海上における要救助者の捜索や台風などの自然災害時における救助を、より高度な技術で行うためのものです」
漁港ではプレハブの設置と救難艇の係留のみが許可されていますが、15日、現地では実際の訓練とみられる行動も確認されました。
石垣市の知念永一郎副市長によると、米軍が石垣市の漁港を訓練で使用するのは今回が初めてです。
▼知念永一郎 副市長
「防衛局に問い合わせたところ、防衛局も聞いていないということだったので、どこで確認がとれるのか全くわからない状態です」
ーわからないまま訓練を受け入れている?
「ちゃんと確認すべきでした」
石垣市は今後、沖縄防衛局や在沖米国総領事館に対し、港内での目的外使用について抗議を検討するとしています。