参議院選挙シリーズ「1票が“変える”未来」。沖縄選挙区からは5人が立候補していますが、今回は高良沙哉さんの経歴や主な政策をお伝えします。

国政野党など「オール沖縄」勢力が支援する高良沙哉さん。沖縄大学教授から政治の世界に挑戦します。
▼高良沙哉 候補
「本日は、こんなにも多くの方に…、すみません私感動屋なものですから、もううれしくて涙が出てきてしまって、申し訳ございません。私は2人の小学生を育てる母親ですが、私の国政への挑戦は、いつも家で帰りを待っている。子どもたちの無邪気な笑顔に支えられています」

憲法学が専門の高良さん。日々学生と接する中で、政治への思いを強くしていきました。
▼高良沙哉 候補
「私を国政の挑戦に導いたのは、目の前にいる私の育ててきた学生たちの若い世代の経済的な苦しさ。経済的な理由で退学をせざるをえない学生たち。奨学金を借りても生活が苦しいという学生たちを多く見てきました」

こうした実体験から「生きるを政治の真ん中に!」をキャッチフレーズに選挙戦を戦います。
去年開かれた、米兵による少女暴行事件に抗議する県民大会。壇上には実行委員会の共同代表を務める高良さんの姿がありました。

▼高良沙哉 候補
「少女が米兵によって誘拐され、性的暴行を受ける事件が発生しました。沖縄に生じる理不尽を打破しなければいけません」
高良さんが憲法の研究者の道を歩もうと決めたきっかけは95年に起きた少女暴行事件でした。それからおよそ30年、何度も繰り返される悲劇に、声をあげずにはいられませんでした。
今回改選となる議席は、2007年、糸数慶子さんが自民党から奪還したものです。糸数さんが2期務めた後、「平和の一議席」として現職の高良鉄美さんへとバトンをつないできました。

そして今回、高良鉄美さんが出馬の意向を取り下げたことを受け、「オール沖縄」側は、急ピッチで候補者の選考を進めました。
▼山内末子 県議
「沖縄大学教授の高良沙哉さんを全会一致で候補者として出馬要請することを決めました」

白羽の矢が立ったのは、現職の高良鉄美さんと同じように、憲法を研究する高良沙哉さんでした。
▼高良沙哉 候補
「私のこれまでの活動や経験、また研究なども、今ここの要請書の中に書いてくださっていまして。また学生たちと接してきた中で経験してきたこと、また社会の中で経験してきたことなども、頭に置いていただいて私に出馬要請をいただいたということでとてもありがたく思っています」

高良さんが第一声の場所に選んだのは、80年前の沖縄戦で最後の激戦地となった糸満市。軍備に予算を充てるのではなく、誰もが平等にチャンスをつかみ取れる社会の実現を訴えました。
▼高良沙哉 候補
「私自身も高校から大学院まで奨学金を借りて学び、今でも返済を続けています。生まれてきた場所によって、生まれた環境によって、経済環境によって、将来の夢を諦めたり、選ぶことができなかったりする社会は、やはり変えなければいけない」
そして迎えた公示後初めての週末。憲法の理念をいかした生活者目線の政治の実現を目指します。
▼高良沙哉 候補
「今こんなにも暮らしに困っている時に、軍事費ではなく私たちの暮らしの為に予算をもっと投入する政治を。安心して生きられる暮らし、平和、そして平等を勝ち取っていきましょう」

遊説も初めての経験。一人ひとりに声をかけながら、言葉を交わします。
▼支援者
「体調管理はしっかりしてくださいよ」

▼高良沙哉 候補
「特定の政党の考えにしばられないという点で、私は無所属の良さだと思って、これまでの高良鉄美先生の議席とか、糸数慶子さんの議席とかも見てきましたので。いろんなことに縛られずに純粋に沖縄のために働けるから、それは私はいいかなというふうに受け止めています」

参議院沖縄選挙区にはこのほか、自民党公認の奥間亮さん、政治団体NHK党の真喜志雄一さん、参政党公認の和田知久さん、無所属の比嘉隆さんが立候補しています。
