沖縄県高校総体の注目選手を紹介する「全力部活」。最終回は、1人でも貫いた青春、久米島高校女子サッカー部絵・糸数凪沙(いとかず・なぎさ)選手です。
練習相手は、いつも男子選手でした。

▼糸数凪沙選手
「“1人でもやる” っていうのは、ずっとモットーで生きてきているので」「男子だろうと負けないっていう気持ちでやっていたので」
久米島高校女子サッカー部、たった1人の部員、3年の糸数凪沙。
――1人でもサッカーにこだわる理由は?
「単純にサッカーが好きっていうのがずっとあるので、続けてます」

高校で女子部員はずっと1人です。それでも続けられたのは、離れていても、仲間がいたからです。
去年10月の県高校女子選手権。八重山高校を中心とした合同チームの一員として決勝まで進んだ凪沙。合同チームは高い攻撃力を見せます。
後半、ゴールを狙ったフォワードの凪沙。

ファインゴールでチームの優勝に貢献しました。
「ゴールが空いてたので、すぐシュートしようっていう感じで決めました」「自分でも鳥肌が立ったっていうか、いいシュートだったと思います」
小学1年のときに2つ上の兄の影響でサッカーを始めた凪沙。当時を知る指導者はこう語ります。

▼幼少期を指導 宮里学さん
「体全体で表現とか感情表現はあまりしないんだけれども、やっぱりこう気持ちは中に持っていて、とにかくプレーに全力でっていうところが、小さいときから備わってたかなという感じで見てます」
普段の練習相手は男子サッカー部の部員たちです。
▼久米島高校サッカー部 森俊介外部コーチ
「普段から男子高校生とやっている、マッチアップしていて、当たり負けしてない局面も結構見られる。女子の大会だとなかなかそうそう当たり負けすることはないのかなっていう、フィジカルの強さを感じました」

(教室での様子)
「なんと、テレビが来てます―(盛り上がる生徒たち拍手)
幼なじみもいる住み慣れた環境で高校生活を送りたいと久米島高校に進学した凪沙。当初、高校ではサッカーを続ける気はありませんでした。
▼父 剛さん
「中学2年の終わりの頃に、いったんサッカーを離れた」「男子の中に入ってやっている中で、いろいろ思い悩むこと、うまくいかないこともあったりとかして」