石垣市と沖縄本島北部で先月28日、2件の詐欺事件が発生しました。県内で被害が相次いでいることをうけ、警察が注意を呼びかけています。
警察によりますと、28日午後、石垣市に住む60代の女性の携帯電話に、日本年金機構の職員を装う人物から「前年度に振り込まれた年金額が多かったので返金します」と電話がありました。
女性は電話の人物にATMに誘導され「こちらから送金するのでATMの送金ボタンを押してください」などと指示されたため、2回に分けておよそ100万円を振り込みました。
その後別のスーパーのATMで3回目の振り込みをしようとしたところ、近くにいた客が不審に思い女性に声をかけたことで被害が発覚しました。
また、本島北部でも28日に詐欺被害が発生しました。
本島北部に住む30代の男性の携帯電話に県外の警察官を名乗る人物から「外国人が身分証を偽造し、あなた名義の口座で資金洗浄している。捜査に協力してほしい」などと電話がありました。
警察官を名乗る人物は無料通話アプリLINEのビデオ通話で警察手帳のようなものを見せながら「身の潔白を証明するためにお金を振り込んでください」などと話し、男性はおよそ160万円を振り込んだということです。
県内でこうした詐欺被害が過去最悪のペースで増えていることから、警察は電話で金銭を要求されるなどした場合は絶対に1人で判断せず、警察や周りの人に相談するよう呼びかけています。