城間幹子那覇市長
「これまで他市町村であったように自民と公明、自公勢力とオール沖縄の1対1のこの構図は那覇市ではあり得ないではなくて、無くてもいいんじゃないかと思っています」
この発言の真意はー。


城間市長
「例えば名護市だと、そこに辺野古があるわけですから、市の問題で市長見解が出ないというのはどうだろうかということもたくさんの声がありました。でも那覇市において争点かということも考えられます。」
城間市長は、自身は辺野古移設反対を堅持するとした一方、那覇市長選の争点と、オール沖縄の旗印を切り離すことを望みました。 意中の後継者に言及せず選考にも関わっていません。
この発言から3か月あまり。オール沖縄勢力の候補者選考は難航します。那覇市長選まで残り2か月に迫った8月22日、ようやく候補者擁立にこぎつけました。
宮里千里選考委員長
「オール沖縄の代表として、県都那覇市の市長 選挙に立候補を決意されるよう、真心こめて要請致します」
立候補の要請を受けたのは翁長雄志前知事の次男、翁長雄治さん。

翁長雄治前県議
「皆さんが非常に長い期間をかけて慎重に考えられてきたものだと思いますので、前向きに検討していきたいと思います」
会見では、選考過程での紆余曲折が垣間見える場面もありました。
古堅那覇市議
「翁長(雄志)さんの遺志を本当に継げるのは誰かと。これまでの姿勢、今現在の頑張り、それらを評価して翁長さんを推薦した次第です」
多和田那覇市議
「私たち会派も(知念さんを)諦めざるを得なくて」
与党の一部はこれまで、城間市長を支える知念覚副市長を推していました。しかし知念副市長は、玉城デニー知事が戦う県 知事選と連動して「普天間基地の辺野古移設反対」を市長選で訴えることを拒んだため翁長県議に絞り込まれたと説明しました。
高里鈴代選考副委員長
「建白書についての姿勢は『当然だと思ってる』と。むしろその意思は自分も強く持ってるとおっしゃっていました。ただ、今の建白書はむしろ変質してるんではないかというようなこともおっしゃってました」
立候補する翁長さんの考えは。
翁長前県議
「“オール沖縄”は 一番の旗印は辺野古新基地建設の是非、最近でいうとオスプレイが予告もなしに那覇軍港に着陸するなど那覇にとって関係のない話だということは言えないと思っています」
翁長さんは、辺野古問題は那覇市も含む全県的な問題だとして、那覇市長選の争点の1つに なるとの考えを示しています。
一方の知念副市長は、自民党・保守経済界にも推されています。
國場衆議院議員
「那覇市の行政ではないわけです、辺野古の移設は、そこを争点化させるつもりもありませんし、これは今の城間市長もですね、そこを必ずしも条件とは思わないということを述べておりましたから、しっかりと那覇市に特化した課題に市長候補には期待をしたいと」
自民党の選考委員会は、あすにも知念氏の擁立を決定したい考えですが、こちらも議論は難 航しています。

Q正式に選ばれた場合自民党の推薦を受けて出馬する?
知念覚 副市長
「これは今仮定の話ですから、ここでのコメントは避けておきましょう」
自民党の市長候補は、県知事選で辺野古移設を容認する佐喜眞淳さんとの「セット戦術」が条件です。党内部では知念副市長が本当に佐喜眞さんを支援できるのか、疑問視する声もあ ります。
こうしたなか、市長選と“辺野古”の切り離しを望む城間市長はさらに踏み込み、オール勢力と一線を画す発言も。



Q知念さんを支援・支持する可能性は?
城間市長
「あります」
「翁長(雄治)さんがどういう那覇市にしたいとか話を聞いて。あちら(翁長さん)にも可能 性がないということはない」
県知事選の争点、辺野古移設問題は果たして那覇市長選でも争点となるのか。切り離なせないとしたオール沖縄勢力に対し自民党はどのような結論を導くのか注目が集まります。