うるま市で計画されている陸上自衛隊の新たな訓練場の整備について、これまで賛否を示してこなかったうるま市の中村正人市長が1日沖縄防衛局を訪れ、計画の白紙撤回を求めました。
うるま市・中村正人市長
「住民の合意形成、理解を得ることは大変厳しい状況であることから、同整備計画の白紙撤回をしていただくよう要請をいたします」
うるま市石川に新たに陸自訓練場を整備する防衛省の計画をめぐっては、石川地域のすべての自治会が反対を表明しているほか、玉城知事や自民党沖縄県連も白紙撤回を求めるなど、政治的立場を超えて計画の見直しを求める声が広がっています。
一方、うるま市の中村市長は国と地権者の交渉に影響を及ぼしかねないとして、これまで訓練場整備に対する賛否を示してきませんでしたが、1日に沖縄防衛局を訪れ、計画の白紙撤回を要請しました。
うるま市・中村正人市長
「整備計画はあってはならないと思っているので、白紙撤回ならびにこの土地に対して、計画を持つのは断念してほしい。(防衛省の説明から)2か月以上経っているので何らかの政治判断をすべきだろうと要請行動に至った」
また、中村市長は今後、この土地での訓練場整備計画の断念を求める市民らの集会への参加なども検討する考えを示しました。
一方、中村市長の要請に対し、伊藤晋哉沖縄防衛局長は「現時点において計画白紙の考えはない」とした上で、「取得後の土地使用のあり方を検討したうえで地元に丁寧に説明する必要がある」と述べています。