自動車保険の不正請求や街路樹への除草剤使用など問題が相次いでいるビッグモーター。「超がつくくらいのブラック企業だった」と語る元社員を取材。当時の過酷な勤務実態について証言しました。

出張じゃないですし、無茶苦茶だなって

ビッグモーターをめぐっては故意に車を傷つけるなどして自動車保険の保険金を不正に請求していた問題が発覚して社長が辞任。他にもグループLINEでの暴言など様々な問題が相次ぐ中、元社員の男性がその企業風土について語りました。

ビッグモーター元社員の男性:
超がつくくらいのブラック企業だったと思いますね

男性は大分県内にある「ビッグモーター」の店舗で去年まで営業として働いていました。そしてある日、驚きの転勤命令を受けたといいます。

ビッグモーター元社員の男性:
「夜7時くらいに副店長から『岡山県に転勤してほしい、新店がオープンするから』ってことで声をかけられて。『異動とかは大丈夫?』ってきかれて、大丈夫ですって答えた後に、ちなみにいつからですか?ときいたら、『あしたの昼1時から』というような…。出張じゃないですから、無茶苦茶だなっていうのはありました」

入社後から職場環境に不満を感じていた男性は、その場で会社を辞めると伝えました。

「『休みの日も出勤して』っていうような。当たり前のように休みの日に先輩たちも出てきているような感じだったんで。休日出勤とかじゃないですね、お金も発生しませんし」

さらに本部の役員クラスが店舗の視察に来るときは「店舗を丸ごと、掃除をずっとさせられるようなことがあって。僕がいた時はたまたま午後11時までだったんですけど、その時に先輩たちからは『きょうはまだ日をまたぐまでやっていないからよかったけど、日をまたぐこともしょっちゅうある』っていうのは聞かされていました」

過酷な勤務により男性が勤めていた店舗では去年4月に入社した新卒やキャリア採用の社員計6人がわずか1か月で全員退職したということです。