新年度が始まり幼稚園ではマスク着用の判断とともに、送迎バスで置き去りを防止する安全装置の取り付けが義務化されました。対策に取り組む幼稚園を取材しました。

悲劇を繰り返さない…対策進む幼稚園

大分市にある「えのくま幼稚園」ではおよそ200人の園児が通っていて、国の方針を受けて4月からマスク着用を「個人の判断」とし、園児や職員にマスクの着用を求めない対応を取っています。

(園児)「つけてない」「呼吸が楽だからとっても幸せ」

子どもたちは外だけではなく室内でもマスク着用が自由になり、徐々にコロナ禍前の状態に戻りつつあります。一方、送迎バスについて園では3台使用していて、90人近い園児を送り迎えしています。子どもの置き去りを防ぐため職員が降車人数を確認。その後、運転手が車内を清掃しながら再度チェック。更に最後は園長が自ら点検するトリプルチェックに取り組んできました。

(えのくま幼稚園・長田文生園長)「昨年の置き去り事故があってからトリプルチェックを行うことにした。やはり子どものためということでなんとかカバーし合いながらしている」

通園バスをめぐっては去年とおととし、園児が車内に取り残されて死亡する事故が福岡と静岡で相次ぎました。これを受け国は今年度から送迎バスに安全装置の導入を義務化、ガイドラインに適合する装置を取り付ければ1台あたり最大17万5000円が補助されます。国は気温が上がる6月までの設置を推奨しています。

ガイドラインに適合した安全装置については子ども家庭庁がリストを作成していて、今年1月から順次公開。メーカーからの申請に基づき4月11日時点で44件が認定を受けています。補助金の申請窓口となる大分県は現在、申請要項を作成していて今週中に私立幼稚園などに通達する予定です。