大分県臼杵市にある旧野津高校の跡地を活用した施設の運営会社がわずか半年で事業を停止した問題で、市は28日いっぱいで、この会社との契約を解除することを決めました。

(中野五郎市長)「不安やご心配、ご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳なく思っております。お詫びを申し上げる次第です」

臼杵市の中野五郎市長は28日開会した市議会の冒頭で、旧県立野津高校の跡地利活用事業をめぐる問題について説明し謝罪しました。この問題は市が校舎の改修などにおよそ4億円を投じた事業をめぐって、公募で選定した市内の農業法人の会社が経営不振を理由にわずか半年あまりで運営していた複合施設の事業を停止したものです。

本会議終了後の全員協議会では市が経緯を報告。10年間無償の賃貸借契約を結んでいた一方で、この会社が去年8月以降、共益費や電気代などを滞納していることを明らかにしました。市は支払いの督促とともに契約解除を予告しましたが、期日までに納金されなかったことから28日をもって解除を決めたということです。

(議員)「事業者の選定についてはどこを見誤ったと考えているのかお聞きしたい」

責任を追及する議員からの指摘に対し、市は「選考手続きに問題はなかったと考えているが、こうなった以上は検証したい」と回答しました。市は今後、会社側に滞納金の納付と建物の引き渡しを求めることにしています。