ロシアによるウクライナ侵攻が始まって24日で1年。これまでにウクライナから日本に避難してきた人はおよそ2300人。大分県内では現在、別府市と日田市であわせて29人が生活しています。このうち、別府市で暮らす2人に日々感じていることや母国への思いをききました。

ウクライナ南部のヘルソン州から去年5月、別府市にやってきたオレクサンドルさん(42)とオレーナさん(35)。2人は市やNPOの支援を受けながら、市営住宅で生活しています。

(オレーナさん)「日本に来た直後は途方に暮れていましたが、多くのサポートがあり快適な避難生活を過ごしています。」

別府市に避難しておよそ9か月。2人は地域の住民と交流したり、運転免許を取得したりと少しずつ、穏やかな日常を取り戻していると話します。

その一方で、今もウクライナにいる家族からは、危険と隣り合わせの戦火の日々を伝え聞き、胸を痛めています。

(オレクサンドルさん)「現地の家族とは24時間連絡を取り合っています。自宅には砲撃がありましたし、銃弾が飛び交う状態が続いています。」

一日も早く戦争が終わってほしい。それが2人の願いです。

(オレーナさん)「21世紀の現代で戦争という悲劇が繰り返されるのは考えられません。命を傷つける行為はとにかく早く終わってほしいです」

NPO法人ビューティフルワールドでは長期の滞在を見据え、日本語の習得や就労支援だけでなく、より充実した生活に向けたサポートを考えています。

(NPO法人ビューティフルワールド・小野一馬さん)「衣食住のところは足元が固まってきて自立の一歩を踏み出してきている。彼らも生活を楽しんでもらわないといけない。日本で幸せに生きていくということが大事なことなので避難生活といえども最大限支援していければ」

ロシアのウクライナ侵攻から24日で1年。避難してきた人たちは今も母国にいる家族や友人の身を案じながら、遠く離れた日本の地から平和を祈っています。