新型コロナの水際対策が緩和されたこともあり、大分県内の外国人労働者は去年、過去最多を更新しました。外国人を受け入れる企業と支援する団体の現状を取材しました。

(北崎農園・北崎昌靖専務)「ここが白ネギの圃場の一部になります。みえるところでおよそ20ヘクタールの面積になります」

豊後高田市の北崎農園。およそ20ヘクタールの農地で白ネギをはじめ、七草やニンニクなどを栽培する大規模農家です。

北崎農園では2005年から外国人技能実習制度を活用。現在はベトナムとフィリピンから6人を受け入れています。

(北崎昌靖専務)「種まきから始まって収穫や出荷全般の作業をしてもらっています」

技能実習制度は、海外から実習生を受け入れ、そこで学んだ日本の技術を母国の経済発展に役立ててもらうのが目的です。最近では、人手不足の現場を支える側面も強まっています。

(北崎専務)「野菜も色んな種類がありまして、どうしても人海戦術というところがまだカギになっている。母国への技術の移転や労働面というところでも実習生の効果はでている」

県内の外国人労働者は8383人で過去最多

技能実習生を含む、県内の外国人労働者は去年8383人でおととしと比べて1070人増加し、過去最多を更新しています。

大分労働局では増加の要因について次のように分析しています。

(大分労働局 職業安定部・鈴木隆彦部長)「コロナのピーク後に水際対策が緩和されましたので、大幅に人数が増加している。一番大事なのは日本人と同じ条件で気持ちよく働いていただくための配慮が大事」

北崎農園では日本人と同じ水準の福利厚生を維持し、コミュニケーションを図ることを重視しています。また、加工場に隣接する個室の寮を用意し、日常生活のサポートにも力を入れています。

(フィリピンの技能実習生 キムさん)「とてもやさしいし楽しいです」

(ベトナムの技能実習生 リンさん)「先輩からも教えてもらって色んなことを習いました。一生懸命にみんなと仕事をして、日本語も勉強して母国に帰ったら日本語の先生になりたいと思っています」