打開策を見いだせないまま続く不安と葛藤

ー商談の模様ー
(アドテック)「原材料が1.5倍から2倍ぐらいに上がってきて、そこをどうにか吸収できるようにうまく仕組みを変えていかないといけない」

(下請け企業)「コストの面はいずれは考えないといけないことでしょうから」

宇佐市の抗原検査キットメーカー「アドテック」で行われていた商談。下請け企業の社長と卸値について交渉していました。

(アドテック製造課・清永悦子さん)「人件費も上がってきているし、あとは仕入れの価格もある。その件で今日はいろいろと打ち合わせした」

「アドテック」は去年3月に国が推し進める「パートナーシップ構築宣言」を公表。製造・輸送コストを抑える方策を互いに考え、取り組みを進めるほか、値上げ交渉にも前向きに応じています。

その上でパートナーとして下請けの企業と信頼関係を築くことが重要と話します。

(清永悦子さん)「向こうの意見も真剣に受け入れて聞いて、こちらの現状も把握してもらって、お互いに話し合って両方が良い関係なのが、一番」

いまだ出口が見通せない原材料費の高騰。背景には国際情勢もあるだけに、中小企業にとって苦境の打開策を見いだせないのが現状です。