コロナ禍でアウトドアレジャーの人気が高まる中、大分市中心部の東側を流れ別府湾にそそぐ大分川にデイキャンプ場などを設置する計画があります。下流域をおよそ3キロにわたって整備し、水辺空間の魅力を高めようというものです。
(井口キャスター)「宗麟大橋のたもと大分川の河川敷です。今は一面草が生え、茂みのようになっていますが、この場所が様変わりする計画があります。完成すれば大分駅に近い場所でデイキャンプができるようになります」

大分市の大分川下流域は8月、国土交通省のかわまちづくり計画に登録されました。水辺の空間を地域の賑わい創出に活用するもので、国と地元自治体が整備を行います。

(国土交通省大分河川国道事務所 調査第一課・高瀬智課長)「365日洪水が発生するわけではないので、平常時に利用してもらうということで、有効に河川敷が活用できる治水とバランスを取りながらやってきたい」

この制度の活用でオープンカフェの設置など、各地で様々に活用されている河川空間ですが、大分川下流域の計画はどういうものでしょうか


計画では宗麟大橋を挟んで上流部にデイキャンプ場を整備。また、カヌーやセーリングといった水上スポーツができるよう親水護岸も設置します。

一方、橋の下流部にはグラウンドや、マルシェなどのイベントが開催できる多目的広場も整備する計画です。

2021年11月、同じ場所でデイキャンプの社会実験が実施されました。思い思いの時間を過ごす参加者たちに大分市中心部でのキャンプニーズの高さが伺えました。


(参加者)「市街地でこういうのができるのは僕らにとっては助かります」「スーパーとかも近いし、とても良いと思う」
一方でこんな要望もありました。
(参加者)「芝生にしたり、水回りを整備してもらえるともっといろんな人が来やすくなる」「トイレさえあれば多分、問題はないかな」
社会実験や市民の声を反映し。トイレや管理棟も設置されますが、洪水時に備えて堤防の外側に整備される計画です。
(大分市河川 みなと振興課・小野敏史さん)「川が増水して流されないように(堤防内)には基本的に施設を作らない規制もありながら、より皆さんがいこいの空間として楽しめるような空間づくりをしていきたい」

大分市中心部に近い大分川の下流域をおよそ3キロにわたって整備する、かわまちづくり計画。国と市は2023年度から事業に着手し、2027年に整備が完了する見通しです。