共通ルール「アジフライ憲章」でブランドを守る

友田市長:
「それまで松浦で見たことがないお昼のランチに行列ができる。地元の宝物をしっかり見つけてストーリーを作って発信していく。そして皆がやりたくなるような環境を作る。これが何より成功の秘訣かなという風に思いますね」
【住】アジ自体は、元々あったものですが、改めて“地元の宝”としてその価値を見直したという訳ですね。そこから、どんな風にアジフライの認知度を上げていったのでしょうか?
【平】市長の発案を具現化したのが、文化観光課の職員です。まず松浦のアジフライを名乗るために“必要な条件”をまとめた「アジフライ憲章(全8か条)」を作りました。

職員は、松浦市内の飲食店に「この憲章を守って、アジフライをメインにしてほしい」とお願いに回ったそうです。
単にキャッチフレーズを作るだけでなく、地元のお店にその憲章に合致したものを提供するようにお願いに回ったというのには頭が下がります。やるならばそこまで徹底しないといけないということだと思います。
品質管理のひとつ『ノンフローズン・ワンフローズン』
【住】(全8か条のなかには)『ノンフローズン、ワンフローズン』とありますが、これはどういうことでしょうか?
【平】“ノンフローズン”とは「一度も凍らせずに作ること」、“ワンフローズン”とは「水揚げされたばかりのアジをその日のうちに捌き、パン粉をつけるまで仕込んで凍らせる」ことです。
何度も凍らせて解凍をすると、鮮度が落ちることや、アジが水揚げされない日もあることから『ノンフローズン・ワンフローズン』でアジの味を守っているそうです。品質管理も徹底されているということです。
【住】すぐに飲食店の理解を得られたんでしょうか?