12日朝、福岡と長崎県の壱岐と対馬を結ぶ高速船「ヴィーナス2」がエンジントラブルにより一時、漂流しました。乗客・乗員にけがはありませんでした。

海上保安部によりますと、対馬市厳原を出発し、壱岐市芦辺に向かっていた旅客船「ヴィーナス2」から午前8時17分頃「エンジンがかからなくなった。南に流されている」と118番通報がありました。

乗客:「ガラスが割れて」
(ガラスが割れてですか?)
乗客:「そう。びっくりした。そのガラスがバンと割れて、波がざばっと(入ってきて被った)」

乗客:「みんな心配してたからですね、揺れて揺れて。エンジンも直らない。もし、転覆しても1時間くらい我慢すれば 救援が来るかなって、最悪は考えてましたけど」

現場は芦辺町の左京鼻から北に1.3キロの海域で、エンジンが復旧するまでの2時間近く「ヴィーナス2」は海域を漂流し、午前10時20分過ぎ、芦辺港に入港しました。

幼児1人を含む乗客・乗員52人にけがはありませんでした。

当時現場の海域は、風速17メートル、波の高さは3メートルで『海上強風警報』が発表されていたものの、九州郵船は「運航取りやめの基準にはあたらなかった」としています。

海上保安部はエンジントラブルの原因などを調べています。