23日の高校ラグビー、長崎南山と長崎北陽台の決勝戦は3年ぶり15回目の顔合わせとなりました。
決勝に勝って県内4冠を目指す長崎南山と、6連覇を目指し『チャレンジャー』として決勝に臨んだ長崎北陽台の試合を振り返ります。

これまで県内3冠(新人戦・高校総体・7人制)、赤のジャージ、長崎南山。

(試合前のミーティング)
選手「結果、結果、全部結果よ。とにかく結果だそう」

久保田一平監督:「意地でも勝て!気持ちで負けるな」
選手:「行くぞ、おー」

対する相手は5大会連続で花園へ出場している青のジャージの長崎北陽台です。

実況:「今、前半30分がキックオフされました」

実況(前半4分):
「長崎北陽台トライのチャンス!短いぞ。どうだ、飛びこんだ、トライ。先制は長崎北陽台」

実況(前半8分):
「相手のディフェンスの穴をついて抜けた!ゴール手前あと2メートル。
再び北陽台得点のチャンス。ここでトライ。長崎北陽台、前半8分に5点追加しました」

実況(前半14分):
「(長崎南山が)相手をかわしながらインゴールまであと2メートル。飛びこんだ!トライ!長崎南山、前半14分に5点を返しました」

実況(前半21分):
「(長崎北陽台が)ゴールラインまであと3メートル、長崎北陽台トライのチャンス!ドライビングモールでそのままいった!トライ!前半21分、長崎北陽台が5点を追加しました」

実況(前半24分):「(長崎北陽台)15番 白丸暖人がそのままトライ」

実況(前半27分):
「(長崎南山)11番 山下にボールが通る、どうだここは…そのままトライ。選手が決めました」

前半は26対12と、長崎北陽台が14点リードで試合を折り返しました。

長崎北陽台は前半、先制トライを決めたFWのコンタクトの強さが光りました。トライも4本中3本がFWのトライです。

対する長崎南山も前半終了間際にはリズムに乗り2本のトライを決めました。

ハーフタイム中、両チームの監督の指示です。

長崎北陽台 品川英貴 監督:
「頑張らんばいかん、あと30分。絶対、絶対、最初やぞ。最初、最初。いい?良いイメージで、もっと、もっと戦え」

長崎北陽台 齊藤剛希 主将:
「南山よりも多く立つ。OK?そしたら、絶対勝てるけん。勝ち切るぞ。いい?ここやぞ。ここ!よし、やるぞ!」

長崎南山 久保田一平 監督:
「きょうはもう勝つことだけ考えろ、今から残り30分、常に。残り30分長いようで、短いけんな。しっかり1つ1つのプレーに一人一人が全力を出さんばいかん。ベンチも戦っているし、皆も戦ってくれている、応援も。その気持ちをしっかりとフィールドにおるやつは表現で出せ。いいね、絶対勝ちに行く、いいね。よし」

長崎北陽台が14点リード、後半戦のポイントは──

北陽台は『自信のあるFWで攻めたい。そのために出来るだけ相手ゴールラインの近くでプレーをしたい』
対する南山は『1年間鍛えてきたFWも一体となって “ボールを動かすラグビー” をしたい。

後半戦は、序盤から南山が巻き返しに掛かります。

実況:「今、後半30分キックオフされました」

実況(後半3分):
「平均体重はほぼ互角。ここは山下選手がいきます。ランで行く。そのままトライ!最初のトライは長崎南山!5点を追加します。26対17」

実況(後半9分):
「山下選手がパスを右に振る。縦に突破していく!インゴールまであと5メートル、右に振る。パスを出すと見せかけて飛びこんだトライ!長崎南山が5点を追加しました。26対24」

実況(トライ後のコンバージョンキック):
「しっかりと決めてきました。南山2点を追加します。26対26、試合を振り出しに戻しました」

実況(終了時):
「26対26!第103回、全国高校ラグビー大会、長崎県決勝は、26対26で長崎南山、長崎北陽台の両校優勝です」

長崎県では2011年以来の両校優勝となりました。

同点での優勝となった場合は
・トライの数が多い方
・それも同じ場合はゴールキックが多い方で、花園に行くチームが決まるのですが、今回はそれも同じ数だったため、抽選が行われました。

その結果、花園出場を決めたのは『長崎南山』でした。
100回大会で2校出場して以来、3年ぶり7度目の花園です。

長崎南山 本山佳龍 選手(2年):
「自分たちなら必ず後半からやれるという強い気持ちがあって、ひたむきに練習してきた成果だと思います、全国では南山あんまり名前が有名ではないので、南山ラグビーを全国にとどろかせたいと思います」

長崎南山 山下蓮 主将(3年):
「抽選のときはやっぱりドキドキしてやばかったですけれど、シンプルに嬉しいです」

長崎南山 久保田一平 監督:
「(前半、北陽台に)4本目のトライをとられたときは『んっ』って思ったんですけれど『FWが歩き始めたかな』と見えたので『後半走り切るしかないぞ』とハーフタイムで選手に話をして、それをしっかり表現してくれたのでよかった。
北陽台さんの分というか、長崎県の代表として南山のラグビーを花園でやりたいと思っています」

花園出場が場内アナウンスで知らされた瞬間、南山サイドの客席からは大きな拍手と歓声があがりました。

全国高校ラグビー大会は来月27日から1月7日まで、東大阪市花園ラグビー場で行われます。