長崎県内では今年に入って60件の梅毒の感染報告があり、過去10年の中で最多であった2022年の58件を上回っています。

13日に長崎県が発表した「感染症発生動向調査」によりますと、性別では男性が多く、年代別では20代が全体の約半数を占めています。
また、妊娠中の4人も感染したということです。

長崎県感染症情報センターでは、梅毒感染は今年、全国的に増えていて「国も増加している要因は分析できていない」ということです。

梅毒は、感染者との性行為や妊婦の胎盤を通じて胎児に感染します。
感染後3~6週間の潜伏期を経て初期には感染部位のしこり、続いて発疹や発熱、倦怠感などの症状が出ます。
治療しなかった場合、血管が狭くなったり、神経に異常をきたすなど、日常生活を送るのが困難になる恐れがあります。

県では「県内の保健所で、無料の相談・検査を受けられる。梅毒は早期診断、早期治療が重要なので、感染が疑われる場合や不安がある場合は、早めに医療機関を受診する」こと。
さらに「感染を予防するため、コンドームの適切な使用や、不特定多数との性的接触を避ける」よう呼びかけています。