「SDGsミライのためにできる」ことです。
西海市で去年から始まった「環境に優しい暖房方法」をご紹介します。

西海市西彼町にあるハウス。
農業法人「アグリ未来長崎」がスナップエンドウを栽培しています。

農業法人「アグリ未来長崎」葉山 千恵子 副場長「重量のある野菜だったり果樹だったりは、(高齢化で)段々辞められているところもあると聞いているので、このスナップエンドウは軽いんですね。(収穫や選果など)ある程度のお年寄りの方でもできる。これを地域に普及できたらいいなと思って」

去年11月に種をまき、1.5トンを収穫しました。

スナップエンドウは、気温が氷点下になると成長が止まってしまいます。
この冬、石油ストーブの代わりに登場したのが「薪を使った暖房機」です。

葉山 副場長「一日に使う(薪の)量が大体これが40㎏ぐらいなので、多い時はこれの倍(80㎏)ぐらいですね」

これによって、翌朝まで15時間、暖かい状態を保つことができます。

木材を燃やして排出される二酸化炭素は、自然界で(燃料となる)木が吸収するため、石油ストーブと比べて、3か月間で8トンも削減されます。

葉山 副場長「昨年、灯油も重油もだいぶ高かったので(石油ストーブの費用の)多分、3分の1ぐらいで済んでいると思います。経済的な面でも助かったと。環境にも優しいしですね」

ストーブの場合は、一冬およそ15万円かかりましたが、”薪暖房機”だと5万円足らずで済みました。

そして、思わぬ"イイこと"も──

葉山 副場長「(薪を)焚くことによって煙突から煙が出るんですけど、煙が出ていなかったら "今日は焚いていないの?" と声がかかったり、"焚く物がないの?"と言って、みかんの木を持ってきてくれたりする方がいらっしゃいました。地域の方との関わりという面でも良かったですね」

これからは、燃やして出た灰の活用方法も探しつつ、別の作物にも挑戦したいそうです。