子どもの夏風邪の一種で乳幼児を中心に流行する『ヘルパンギーナ』の感染報告がいま長崎県内で増えています。

8日発表された今月4日までの県内の1医療機関当たりの報告数は3.48人で、前の週の4.64人と比べると 少し下がってはいるものの『全国を上回る状況』が続いています。

保健所別で報告数が多かったのは──
対馬保健所の 16.00人
県北保健所の 9.67人
佐世保市保健所の 5.17人で、県が定める警報レベルを超えている地域もあります。
国立感染症研究所によりますと、ヘルパンギーナは例年7月ごろに感染のピークを迎えるということで、これから夏にかけて感染がさらに広がるおそれもあるため、県では手洗いや消毒といった感染対策を心がけるよう呼びかけています。
感染しないための予防策や感染したときの対処法は

長崎市内の小児科では、先月の終わりごろからヘルパンギーナの患者が見られるようになったといいます。


やなぎクリニック 柳 忠弘 理事長:※柳の漢字は正しくは木へんに「夘」
「(症状は)急に出る高熱っていうのが1つですね。のどのプツプツっとした水疱が出てくると。これが揃うと、臨床的にヘルパンギーナかなっていう診断をつけますね」
患者の9割以上は5歳以下の乳幼児 ワクチンや特効薬なし
ヘルパンギーナは『エンテロウイルス』に感染して起こります。

毎年のように流行するため大人は免疫がついていて感染しても症状が出にくく、患者の9割以上は5歳以下の乳幼児です。

国内の感染者数は例年7月ごろがピークで飛沫や便を介して感染が広がります。
ウイルスは症状が回復した後も2週間から4週間にわたって便から検出されることがあります。
ワクチンや特効薬はなく、予防には基本的な感染対策が効果的とされています。

やなぎクリニック 柳 忠弘 理事長:
「手洗いというのが一番重要になってくるかなと思いますね。扱う物ですね、おもちゃとかなんとかもこまめに拭いてもらったり、消毒してもらったり」
もし、感染した場合はどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
やなぎクリニック 柳 忠弘 理事長:
「数日でお熱もひいていくし、のどの痛みもひいていくので、その間ですね、のどが痛くて飲まないとか食べないとかっていうことで脱水になってこじれていくことがありますから、こまめに水分を摂っていただくとか、お熱がどうしても高い時には、やっぱり熱さましで下げて頂くっていうのが大事じゃないかなと思いますね」