長崎県内企業の社長の平均年齢は昨年末時点で61.3歳で、過去最高となり、九州で最も高くなりました。

帝国データバンク長崎支店の調査によりますと、去年12月時点での長崎県内の社長の平均年齢は61.3歳で、前の年から0.2歳上昇し、過去最高を更新しました。
九州で最も高く、全国で6番目に高くなっています。


業種別では不動産業が64.2歳で最も高く、次いで卸売業、小売業となっていて、全業種で60歳を超えています。


帝国データバンク長崎支店では、年齢の上昇は社長が経験や経営手腕をいかし、最前線で活躍していることを示している一方で、事業継承や世代交代がうまく進んでいないことも表していると分析しています。


県内では経営者の高齢化が進む一方で、事業継承や世代交代がうまく進んでいないようです。こうした課題をサポートする機関があるのをご存じでしょうか。
「長崎県事業承継・引継ぎ支援センター」です。
相談件数は年々、増加してきていてその内容には変化も見られるようです。

長崎県事業承継・引継ぎ支援センター 永野 厚 統括責任者「開設して8年目になるんですけど、相談は年々増加しています」

長崎商工会議所が国からの委託を受けて運営する「長崎県事業承継・引継ぎ支援センター」。
親族間での事業承継の調整や後継者のいない事業者に対し、事業を引き継ぎたい第三者を紹介するなどの業務を行っています。

永野 厚 統括責任者「かつては親族内承継──お父さんから息子さんへという承継が圧倒的に多かったんですけど。自分の後継者がいないとか、あるいは今後、後継者の問題に取り組まなきゃいけないという人が相談にお見えになっております」

実際にセンターの支援を受け第三者へ事業を承継したケースもあります。大村市にある協和飯店です。

この店は経営は順調だったものの後継者がいなかったため店主の体調悪化を理由におととし9月に惜しまれつつ閉店しました。

事業を譲渡した下釜 末博さん「肩の筋が全部切れてるんですよ。これ以上(肩が)上がらない。持てない感じですね。力が出せなかったらダメですね」

しかし、"復活を望む声"が多かったため、下釜さんは第三者への事業承継を決断し、センターに相談。浅野 慎太郎さんを紹介されました。

地元、大村出身で中華料理店での勤務経験もある浅野さんが味を引き継ぎながら、協和飯店は先月から営業を再開しています。

事業を承継した浅野 慎太郎さん「僕も、もともと協和飯店の大ファンでその思いというのを人にも伝えていきたいし大事にしていきたいと思っています」
下釜 末博さん「みんなに愛される店になったらね。お客様からね。それでおいしいものを提供できたら」
浅野さん「身に沁みます」


センターによりますと事業承継が行われず廃業した場合地域に与えるリスクは多岐にわたるといいます。


長崎県事業承継・引継ぎ支援センター 永野 厚 統括責任者「そこにお勤めになっている従業員の雇用をどうするのか。販売先がなくなるとか仕入先を失うということになりますので一社がなくなることによってひいては地域経済に与える影響につながっていくと思います」

センターへ寄せられる相談件数は年々増加傾向にあります。
高齢化はもちろん人口流出も進む長崎県では、『子どもが県外に出たまま戻ってこないため事業承継する相手がいない』などといった相談も増えているということです。
センターの永野 厚統括責任者は「事業承継について1人で悩まずに、まずはセンターに相談してほしい」と呼びかけています。