「高さ50メートル」と「船の安定性」を両立する軽量化

ウインドチャレンジャーにおいて、帆の軽量化はきわめて重要な要素です。風は高い場所ほど強く吹くため、帆を高くすれば大きな推進力を得られますが、その一方で構造物が重くなれば船の重心が上がり、安定性が損なわれるという背反する課題がありました。

この課題を解決するため、帆の表面素材には「FRP(繊維強化プラスチック)」が採用されました。内部の支柱(マスト)などは強固な鋼鉄で作り、風を直接受ける「翼」の表面部分を軽量なFRPパネルで覆う構造をとることで、帆全体の重量を大幅に削減することに成功したのです。

この「風を受ける面」である大型FRPパネルの製造を担ったのが、長崎市に本社を置く日本冷熱の天草工場です。同工場は西日本最大級の広さを持ち、プレジャーボート製造などで培った技術を今回のプロジェクトに活用しました。








