12日に長崎入りされた天皇皇后両陛下は、13日午後、長崎県美術館を訪れ、「全国障がい者作品展~アール・ブリュット展~」をご覧になりました。

知的障がい(自閉症)のある原塚祥吾さん(29)が10歳の頃から紙を継ぎ足しながら描き続けている「鳥瞰図」の説明を受け、両陛下が目を見張られる場面もありました。

原塚さんの作品『繋がってゆくまち』は、鳥の目線で架空の町を緻密に描いたシリーズです。陛下は「とても細かく描かれていますね」「この建物は実在する建物ですか?」などと質問され、作品を称賛されました。

原塚さんの母・由美子さんは、「架空の町ではありますが、どこかで見た建物をおり込んで描いています」と説明したということです。

原塚さんは、10歳から現在までの約20年間で13枚を描き終え、いまは14枚目を描いている途中だということです。

母・由美子さんは「最初はチラシの裏に書いたりして、誰に見せるつもりもなかった。描き続けてきてよかったなと思います。どちらかで、また展示される機会があったら、広がった町を見ていただきたいと思います」と話しました。

作者の原塚祥吾さんは「これからも、頑張って描き続けていきたい」と話しました。

両陛下はこの後は、佐世保市へと向かわれる予定です。