保育士の離職防止や負担軽減につなげようと、保育現場のICT・DX化を進めるセミナーが4日、長崎市で開かれました。県によりますと、2022年度から24年度にかけて新任保育士のおよそ45%が、最初に勤めた園を5年以内に辞めたり転職しているということです。現場からは「まだアナログが多いが変わらなければ」という声も上がりました。

保育ICT推進協会 三好冬馬代表理事:
「国の方で保育のICT導入率100%を目指すというのが出されている。皆さんご存じでしょうか」

セミナーに参加したのは、市内の保育園や幼稚園などの園長らおよそ100人です。

県は、今年7月から保育士の離職防止などを目的に業務負担を軽減するためのDX・ICT化のセミナーを県内全ての保育園などを対象に開催しています。

国は今年度中に保育施設などでのICT端末の導入率100%を目指していますが、実際の現場の声はー

藤原幼児園 山口進太郎園長:
「まだアナログが多いんですよ。園の規模からしてもアナログで済むのかなという所もあるんですけど、やっぱり自分たちも変わっていかなきゃいけないなというところもあります」

中央こども園 渡辺力園長:
「登降園システムもやってますけども、見守り(カメラ)とか保護者のキャッシュレスとかそういうのはまだやっていない」

4日は・登降園管理システムや・AI見守りカメラなどの事例が紹介され、小さなところからICT化に取り組む必要性が講演されました。

信愛幼稚園 西村直子主幹教諭:
「ICTが得意な職員と苦手な職員もいますので、職員間で(情報を)共有して時代の波に付いていかなきゃいけないなと」

認定こども園つばさ 生田真園長:
「少しでもテクノロジーを使って、負担を減らすことで、保育士たちがより働きやすくなるということは非常に意味があることなので、うちもこういう情報を集めながら進めていきたい」

県は今年度各自治体の担当者や保育の代表者と協議会を開催していて、引き続き、保育のDX化を推進したいとしています。

【お詫び】記事の配信時「新任保育士の55%が5年以内に辞めたり転職している」と記載しましたが、正しくは45%でした。お詫びして訂正いたします。