被爆80年の長崎原爆の日まで2週間あまりとなった23日、ノルウェー・ノーベル委員会のフリードネス委員長らが長崎市を訪問しました。原爆資料館などを訪れたフリードネス委員長は、改めて被爆者の声に耳を傾けるよう世界に呼びかけました。

23日午後、長崎市の爆心地公園を訪れたノルウェー・ノーベル委員会のフリードネス委員長。去年、ノーベル平和賞を授賞した日本被団協について「証言を通じ、核のタブーを示し続けてきた」と評価しました。

長崎を訪問するのは今回が初めてです。

ノルウェー・ノーベル委員会ヨルゲン・バトネ・フリードネス委員長「被爆80年という節目でもありますので、ここ長崎により世界の注目が寄せられ、世界各国のリーダーや世界の人々が被爆者の声に耳を傾ける一助になればと思い訪問しました」

一行は爆心地公園に続いて原爆資料館を見学。

「被爆の記憶を忘れず、苦しみを、平和のための叫びに変えた方々に心からの賞賛を送ります」と芳名録に記しました。

フリードネス委員長「今この機会を捉えて、それをもって被爆者の皆様が私たちにストーリーを語っていただける存在であり続けている今こそ、この機会を逃すことなく、実際に何が起きたのかということを学んでいく。そして、それを世界に発信していくという機会にしてほしい。自分たちが自身が暴力や残虐さにさらされたわけではないですが、その歴史、ストーリーを語り伝えていくということを担えるのは今であると思います。被爆者の方々のメッセージ、すなわちもう新たな被爆者を生んではならない、核兵器は二度と使われてはならないというメッセージをぜひ伝えていってほしい」

フリードネス委員長は、被爆80年の原爆の日を前にした長崎から、世界の人々に今こそ被爆者の声に耳を傾けるよう呼びかけました。