原爆の健康影響を調査し続けている長崎大学と広島大学双方の研究所が、被爆80年の節目に初めて共同で所蔵する資料の展示を行っています。

展示は、長崎大学原爆後障害医療研究所と広島大学原爆放射線医科学研究所が初めて共同で企画しました。

手書きの「健康調査票」は、京都帝国大学が被爆後まもない広島で、被爆者本人に書いてもらったものも多く、様々な症状の有無などが記録されています。

長崎大学原爆後障害医療研究所資料収集保存センター 横田賢一特命助教
「(被爆)直後に状況なりをまず残しておく、記録しておくということが非常に重要だということを実際感じてほしい」

証言ビデオ 土山秀夫元学長
「あの時ほど、医学の無力というものを感じたことはございませんでした」

長崎医科大学の被爆医師や看護師が、20年前、医学部生に語った救護活動の証言も会場では上映されています。

長崎大学原爆後障害医療研究所資料収集保存センター 三根眞理子客員教授
「実際に救護活動をした方の証言は(医学部の)学生さんに向くかなと。先輩たちがどんなことをやってきたかっていうのを知ってもらいたい」

一般公開されている広島・長崎の共同展示は、長崎大学医学部で来月9日まで行われ、秋には、広島でも開かれます。