県と佐世保市が川棚町に計画している石木ダムをめぐり、県が市民団体から受けていたダムの防災機能への質問に回答する説明会が開かれました。

20日の説明会には、ダムに反対し予定地に住み続ける住民も出席しました。

会では「市民による石木ダム再評価監視委員会」が去年、提出した質問に対し県が回答し関連質疑が行われました。

このうちダムの治水計画に関して市民団体側は、石木ダムの設計の根拠となる雨量データは50年前のままであり、気候が変動する中、住民の命を守るのであれば計画見直しが必要と訴えました。

再評価監視委員会・宮本博司副委員長「石木ダムの計画っていうのは基本的に50年前の計画なんです。当然、あと来た大きな洪水で追加的にチェックするということはやるべきじゃないですか」

県土木部河川課の担当者「計画がもうその時点で固まっていたものということで、やる必要はなかったということです」

市民団体の代表として質問に立ったのは、国のダム行政にも携わった国土交通省の元防災課長です。質問で石木ダム計画の杜撰さを指摘しました。
再評価監視委員会・宮本博司副委員長「もう私ならね、ちょっとのミスでもないように、徹底的にですね、これでいいでしょうというぐらいのことをやると思うんです。普通なら、もう計画決まってるし、昔の検証あるし、あれでええやろうと。ダムを作るということのね、責任というかね、技術者としての良心というかね、そのことからしてもね。それはないと思いますよ」
この日のやり取りを聞いた住民は。

石木ダム建設絶対反対同盟・炭谷猛さん「県のいい加減にして今までやってきた50年間というのがかなり鮮明に明らかにされた面があるという風に思いますし多くの課題が暴露されたという風に私は思ってみてます」
20日は時間の関係で回答できなかった項目もあり、県は説明会で出た意見も持ちかえり、改めて説明の機会を設けたいとしています。