男に対する判決はー

当時69歳だったアメリカ人男性が、18歳の男子高校生に対する不同意性交等罪を問われた裁判。

裁判所は「一連の行動や友人の証言から、A(男子高校生)が性的被害にあったことが強く推認できる」とし、「Aの証言は信用できる」「Aの証言する事実が認められる」と、男子高校生の証言を全面的に認めた。

他方、被告人の供述については、「たまたま会った外国人男性と男子高校生が、ごく短時間で会話が盛り上がり性的行為に及んだ、それ自体不自然」などとして、「信用できない」とした。

判決は懲役3年、執行猶予5年の有罪判決。

「犯行態様は悪質」と指摘した一方、「暴行や強制力の程度は強くない部類に属し、時間も比較的短く、計画性や常習性は認められない」とし「実刑しか選択肢のない事案とまでは言えない」とした。

自らの証言を「信用できない」と切り捨てていく判決を聞きながら、頭をふりうなだれ続けた被告。最後に裁判官から「あなたは有罪です。しかし刑の執行を猶予し、本日釈放されます」と改めて伝えられ、涙をぬぐった。

閉廷後、弁護人は「本当は反論したいが、本人にとって釈放は魅力的」と語った。未決勾留日数は230日に及んだ。控訴については本人と話してから決めるとしている。