吃音のことを分かって欲しい

「注文に時間がかかるカフェ」は、今から3年前に東京から始まった取り組みで、これまでに23都道府県に広がっていて、長崎県内では今回が初めての開催です。

「注文に時間がかかるカフェ」発起人の奥村安莉沙さん(自身も吃音):
「私自身は吃音があってやりたいことを諦めてきた人生だったので、彼らにはそういう思いをして欲しくないなという風に思っています」

スタッフの一人、辻勇夢さん(19)がお客さんに自身のことを話します。
「自分は5~6歳の頃に初めて言葉が出ないと認識しだして、その当時って『みんなと一緒にいたい』というか、人と違うことに対してすごく嫌悪的な気持ちがあったんですね」

3人兄弟の次男として生まれた辻勇夢さんは、しっかり者で人を笑わせるのが好きな性格でしたが、小学校の入学式で吃音の症状を自覚しました。

辻さん:
「自分の名前が全く出なくて、吃音の症状が出ちゃって。その場でちょっと自分がどもったことで、クラスの中で笑いが起きてしまって。何かその状況にすごく耐えられなくて、その場ですぐ泣きだしてしまった」

吃音に悩んできた辻さんですが、高校時代に吃音であることを友人に明かしたことが大きな転機となりました。

辻さん:
「“自分は吃音なんだよね”っていうようなことを初めて話したら、すごく理解してくれて、自分が吃音ってことを話していいんだって思ったんですよね」