思いはあるものの、知識もアイデアもゼロ…そんな中救いの手が

その思いから元村さんは、およそ5,000万円かけて旅館『恵比須屋』の土地と建物を買い取りました。ですが、始めから勝算があったわけではありませんでした。

元村龍馬さん:
「不安だらけです。もう自分がこんな大きいところをオープンしたことがないから」

思いのまま走り出したものの、経営の知識も建物活用の具体的なアイデアもない状態。

このとき手を差しのべてくれたのは同級生で建築士の、馬場宗一さんでした。

元村龍馬さん:
「もう幼稚園の頃からの同級生で、もう何て言うんすかね。兄弟みたいな感じですよ」
馬場宗一さん:「うそつけ…」

馬場宗一さん:
「最初聞いて見にこさせてもらって結構中が面白かったんで、何に使うと?って言ったら、いやまだ決まってない。えー?みたいな感じだったんで。本人が地域に貢献したいとか、小浜のためにっていうとこが強かったんで、小浜のためになるような施設になればいいなみたいなのはすごい注力して考えてましたね」

元村龍馬さん:「めちゃめちゃ心強かったです」

手探りのなか始まった元村さんの挑戦。

購入からおよそ半年かけて、仲間たちと命を吹きこみ、新生『ゑびすや』が誕生しました。

オープンからわずか半月で既に話題のスポットになっています。

客:
「何か新しい感じもするし、なんかねそこの古い木材とかもあるから、いい感じにミックスされてる」
客:「(活気が)出てきたらいいなと思います」

旅館『恵比須屋』の元女将も、元村さんが作る新しい『ゑびすや』に期待を寄せています。

元村龍馬さん:「これ恵比須屋にあった(もの)」
旅館『恵比須屋』元女将 佐藤曉子さん:「えー!」
元村さん:「小浜製菓。何年前のかわからないですけど」

旅館『恵比須屋』元女将 佐藤曉子さん:
「恵比須屋が生まれ変われば、私たちは幸せです。よかったなと思ってます。小浜がね、若く活性化していくような感じで、これからどうなっていくんだろうって思います。期待がいっぱい」

生まれ変わった『ゑびすや』。しかし、完成度はまだ2割ほどだと元村さんは話します。

元村龍馬さん:
「まず自分たちの施設をですねお客さんいっぱい入れて、小浜の町を歩いてくれるお客様が少しでも増えれば、そういったところで貢献していくのではないかなというふうには思ってますね。これが小浜の力だぞ、みたいなところを見せれればいいかなっていうふうには思ってますね」

小浜町を愛する元村さんの、人生をかけた挑戦。
温泉のように沸き上がる情熱でふるさとを熱く盛り上げます。