社会人の初任給について、全国的に引き上げる動きが広がっています。
宮崎県内の企業でも初任給を引き上げる企業が相次いでいます。どんな背景があるのでしょうか?
今月、初任給の引き上げを発表した宮崎銀行。
来年春に入行する大卒の総合職は、現在の26万円から27万5000円と、1万5000円アップ。
このほか、すべての学歴区分で初任給が引き上げられます。
宮崎銀行が初任給の引き上げるのは3年連続。その理由について担当者は・・・
(宮崎銀行企画役 丸山慎太郎さん)
「新卒採用の獲得競争は年々激しさを増しており、採用強化に向けた初任給引き上げは全国的に広がっています。今回の初任給引き上げは、比較的初任給が高い都市部からも優秀な人材を確保したいという思いが込められております」
全国的に広がりを見せつつある初任給の引き上げ。
県中小企業団体中央会が今年4月に行った調査では、160の事業所のうち30が初任給の引き上げを予定していると回答。
引き上げ幅を尋ねた質問では、「5000円以上1万円未満」と回答した企業が最も多く、半数近くを占めています。
初任給の引き上げについて街の人に聞いてみると…
(街の人)
「まあ、羨ましいなとは正直に思いますけど…」
「10年前とかと比べたら5、6万上がっているんじゃないかな。僕らの時もそういうふうにやってくれたら良かったなと思いますけど、(当時は)今と比べて物価がまだ低いと思うので、今そうあるべきなのかなと思います」
現在、就職活動をしている学生は…
(就活生)
「一応、初任給のことも見て(エントリー先を決める)という形にはなります」
「人材確保」や「物価高」を背景とした初任給の引き上げ。今後も広がりを見せるのか注目です。
ほかにも初任給を引き上げた企業があります。
宮崎太陽銀行では、去年4月に入社した大卒の総合営業職の初任給が、2万5千円引き上げられました。
また、ソラシドエアも、ことし4月入社の大卒総合職で、2万9千円の引き上げが行われています。
こうした初任給アップの動きがどこまで広がっていくのか注目です。