13日の宮崎県内も各地で最高気温が20度を超え、11月とは思えない暖かさでしたが、紅葉の見ごろを迎えているところもあります。
しかし、この秋の暖かさが紅葉にも影響を及ぼしているようです。
秋晴れとなった13日の五ヶ瀬町鞍岡。
国道265号沿いなどでは、木々の葉や山々が色づき、紅葉が見ごろを迎えています。
こちらは、標高900メートルにある白滝。
落差60メートルの滝の周辺には、ブナやモミジなどの原生林が広がり、色づき始めた紅葉と滝とのコントラストが楽しめます。
しかし、今年はある異変も・・・
ごかせ観光協会によりますと、暑さや雨の影響で、一部、枯れた葉があるほか、木々の色づきが、例年に比べ、1~2週間遅いということです。
異変は、毎年多くの観光客が訪れる紅葉の名所、えびの高原でも・・・
(えびのエコミュージアムセンター 鮫島雅美さん)
「見ごろを迎えることなく、紅葉が終わってしまったことはすごく残念」
例年、10月下旬から11月上旬が紅葉の見ごろとなっているえびの高原。
えびのエコミュージアムセンターによりますと、今年は、葉の色づきが一部だけだったということです。
(えびのエコミュージアムセンター 鮫島雅美さん)
「葉っぱが焼けたような感じで、葉っぱが落ちているような感じで、おそらく夏の暑さが原因だったのではないかと思うが、ほんの一部楽しめる程度で全体的に見られるというのはなかった」
こうした影響もあってか例年より登山客が少なかったといいます。
紅葉の異変について気象予報士の野田さんは・・・
(野田俊一郎 気象予報士)
「紅葉がきれいになるには、朝晩と昼の寒暖差が大きくなった方がよいとされています。寒暖差の大きい日が、去年までに比べると少なくなっているということが、紅葉があまりきれいになっていないということに影響している可能性があります」
野田さんによると、10月に入って以降、県内で最低気温と最高気温の差が12度以上になった日は、宮崎市や高千穂町では去年の3分の1ほどの日数しかないということです。
(野田俊一郎 気象予報士)
「晴れている日のほうが、夜の間は放射冷却で、朝にかけて気温が下がりやすくなって、昼間は気温がぐっと上がりますので、寒暖差大きくなりますが、今年(特に10月以降)は曇りや雨の日が多かった影響で、その差(寒暖差)が大きく出る日が少なくなったと考えられます」
県内の平野部では、今月後半にかけて寒暖差が出てくれば、紅葉がみられるかもしれないということです。
さきほど、紹介した五ヶ瀬町の紅葉は今週いっぱいまで見ごろで、えびの高原周辺も大浪池登山口からえびの高原に向かう道路沿いでは、まだ紅葉が楽しめるということです。