家計を直撃する値上げラッシュ。その波が、宮崎県内産の焼酎にも広がっています。
県内の酒造会社21社が、すでに値上げしたか、値上げを予定していることがわかりました。
出荷量全国1位を誇る県内の焼酎業界。
MRTが県内の酒造会社31社を取材したところ、「すでに値上げした」または「値上げする予定」は、あわせて21社に上りました。
また、7社は「値上げするかどうか」を検討中で、「値上げしない」と回答したのは、2社だけでした。
県酒造組合の渡邊眞一郎会長が社長を務める京屋酒造も、十数年ぶりにほとんどの商品を、来月から値上げする予定です。
(宮崎県酒造組合会長 京屋酒造・渡邊眞一郎社長)
「すべて資材が上がっているので、10月1日で値上げする方向で調整している」
値上げの背景にあるのが、ビンやラベルといった資材価格や輸送費の高騰です。
さらに、南九州を中心に広がる「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」の被害が、原料となるサツマイモの値上がりにつながり、県内の業界に、追い打ちをかけました。
(宮崎県酒造組合会長 京屋酒造・渡邊眞一郎社長)
「特に宮崎県内の消費はほとんど芋焼酎。特に芋焼酎は基腐れ病という芋が腐れる病気も関係して、かなり大幅に値段が上がっているというのが現状。それに伴ってどうしても値上げせざる得ないというのが、今業界が抱えている問題」
焼酎の値上げに伴い、「消費者離れ」が懸念されるため、渡邊会長は、今後、付加価値を高めた商品開発が必要と訴えます。
(宮崎県酒造組合会長 京屋酒造・渡邊眞一郎社長)
「一番心配なのは、焼酎の離反、値が上がったことに対しての消費者離れが一番心配されるところ。ぎりぎりの値上げにまで抑えて、より品質を高める工夫、付加価値を高める工夫をしていかなくてはいけない」
県民に愛される焼酎の値上げ。業界、そして、消費者にとって、影響が広がりそうです。