日南市で震度6弱を観測した8日の地震から22日で2週間です。
南海トラフ地震臨時情報に伴う特別な注意の呼びかけが終了してから1週間というタイミングでもありますが、地震以降、減少した観光客や宿泊客の回復には時間がかかりそうです。
(長友幸生記者)「地震による落石で、日南市の国道220号は、現在も通行止めとなっていて、観光にも影響がでています。」
今月8日に発生し、日南市で震度6弱を観測した地震。日南市の鵜戸神宮では、石灯籠が倒れたほか、参道に地割れが発生しました。
参拝客の数は去年の同じ時期と比べ3分の1ほどに減り、地震から2週間が経った現在も、回復していないということです。
(鵜戸神宮 黒岩昭彦 宮司)「もうずっと地震後ですね、激減してますね。神社境内自体はですね、安全性を確保されてるんですけどもその周りの環境がですねまだ整ってないというのが現状ですね」
今月19日には、境内に近い第1、第2駐車場に通じる市道で落石があり、通行止めに。このため利用できる駐車場も通常時のおよそ330台から50台ほどに減っています。
市道の復旧のめどは立っておらず、今後、鵜戸漁港と旧鵜戸小の駐車場を開放する予定だということです。
(鵜戸神宮 黒岩昭彦宮司)「秋の観光シーズンがございますのでその辺りではですね、どうにか環境を整えて、たくさんの方にお参りいただけたらなと思ってます」
歴史的建造物などに被害が出た飫肥城下町でも、今月9日から21日までの有料入館者数はおよそ1600人と去年の同じ時期と比べておよそ1000人減ったということです。
(飫肥城下町保存会・後藤廣史事務局長)「(地震後から)とっても人が少なくて拍子抜けしたというようなところかと思います。まずこの地震で壊れたところ、修理をして安全を図ってより一層ご利用いただくとようようなことかと思います。元に戻ってもらいたいなというふうに感じております」
一方、宮崎市の観光地、青島にあるホテル「ANAホリデイ・インリゾート宮崎」。
地震発生からこれまでに宿泊予約のキャンセルはおよそ750部屋に上りました。
(ANAホリデイ・インリゾート宮崎 児玉麻衣シニアマネージャー)「一番の(繁忙期の)ピークのところでキャンセルが出てしまったというところでかなり大きなダメージ・痛手は受けております」
15日に、臨時情報に伴う呼びかけが終了してからは新規の予約が入るようになり、ホテル側は以前から実施している3か月に一度の避難訓練に加え、マニュアル見直しや備蓄品の拡充など防災対策を強化することにしています。
(ANAホリデイ・インリゾート宮崎 児玉麻衣(まい)シニアマネージャー)「まだ完全復活とはいかないですが、徐々に予約が入り始めているという状況です。夏休みも残り少ないですけども、ぜひ来ていただければと思います」
お盆シーズンを直撃した地震、そして臨時情報。
一部に明るい兆しが見えつつも、観光地ににぎわいが戻るのにはまだ時間がかかりそうです。