360億円の負債を抱え経営再建に着手する、鹿児島市に本社を置く山形屋は、28日、債権者会議を開きました。
会議では組織再編などが盛り込まれた事業再生計画が成立し、今後、日南市にある日南山形屋などが宮崎山形屋に合併されることになりました。
鹿児島市に本社を置く山形屋は、グループ全体でおよそ360億円の負債を抱え、去年12月、私的整理である「事業再生ADR」を申請し、金融機関とともに経営再建を目指しています。
28日は、鹿児島市内で金融機関などによる債権者会議が開かれ、山形屋が策定した事業再生計画についてすべての金融機関から同意が得られ、計画が成立したということです。
計画には組織の見直しも盛り込まれていて、宮崎市の宮崎山形屋でレストランを運営している「宮崎山形屋食堂」と日南市の「日南山形屋」が、今年8月、「宮崎山形屋」へ合併されることになりました。
今回の合併により、宮崎山形屋と日南山形屋の各店舗の閉鎖は予定されておらず、従業員の雇用などに影響はないということです。
また、計画により、鹿児島の山形屋と宮崎山形屋の百貨店事業は一体化され、今後、ラグジュアリーブランドを展開したり、鹿児島の店舗で宮崎の特産品を販売したりして、ブランド力や営業力の最大化を図ります。
組織再編は株主総会での承認などを経て最終決定となり、山形屋では、今後5年間、計画に沿って経営再建を進めることにしています。