宮崎県内有数の観光地、高千穂峡の中で漁業が解禁されます。
西臼杵漁業協同組合は、高千穂峡での釣りを来月1日から始めると、高千穂町に通知しました。
これに対し、町は、「神秘性などの景観が損なわれる」として、釣りなどは控えてほしいとしています。
国の名勝で多くの観光客が訪れる「高千穂峡」。
共同漁業権は西臼杵漁業協同組合が持っていますが、貸しボート事業などへの影響を考慮して、これまで慣例的に漁業を自粛してきました。
漁協では、2月16日、漁業関係者や一般の釣り客から「漁場として開放してほしい」との意見が多いとして、漁業権の行使を理事会で決定。
ヤマメ漁が解禁される3月1日から釣りを開始することを町側に通知したほか、釣り船を係留するため、ボート乗り場の利用などを要望しています。
これに対し、町は「景観の保全や観光客の安全確保の観点から釣りなどは控えてほしい」と回答したということです。
高千穂町の甲斐宗之町長は、「高千穂峡が持つ神秘性などの景観が損なわれることを懸念している。景観が維持できるよう対話を続けたい」とコメントしています。
ヤマメ漁の解禁が3日後に迫るなか、町や漁協の今後の対応が注目されます。