町が発注した公共工事の入札をめぐる贈収賄事件で、現職の町長が逮捕され辞職したことに伴う石川県志賀町の町長選挙は、24日投開票が行われ、元町議で新人の稲岡健太郎(いなおか・けんたろう)氏(46)が初当選を果たしました。

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開票結果

当選▼稲岡健太郎(いなおか・けんたろう)無所属・新4,669票
  ▼南政夫(みなみ・まさお)無所属・新3,563票
  ▼高岩勝人(たかいわ・かつひと)無所属・新3,484票

稲岡氏は支援者を前に「忖度や同調圧力、そういった風通しの悪いこれまでの町の空気を一掃して、そして声を上げましょう。町政に声を届けましょう。私はそれを受け止めます、そしてそれを形にします。きょうはその第一歩です」と喜びの言葉を述べました。

稲岡氏は、子育て支援を町政の中心に位置づけ、給食費や保育費の無償化などを訴え支持を広げました。

初当選した稲岡健太郎氏

一方、前町議の南氏は、地域の公共交通の充実や一次産業の振興を訴えましたが、及びませんでした。元金沢市議の高岩氏も有権者への浸透を図れず、票を伸ばせませんでした。

投票率は72・57%で、選挙戦となった2017年の町長選と比べて16・85ポイント高くなりました。

志賀町では公共工事の入札をめぐる贈収賄事件で、町長が2代続けて辞職する事態となり、今後、町政の早急な再生と人口減少が進む中でのまちづくりが課題となります。