石川県小松市の木場潟公園で11日、60代の男性がクマに襲われた人身事故から一夜明け、現場周辺では12日も警戒が続いています。近くの小学校では12日朝、職員などが見守るなか、児童が集団で登校しました。
11日午前10時40分ごろ、小松市三谷町の木場潟公園東園地で職員の60代男性がクマに顔や腕をひっかかれる大けがをしました。

現場に最も近い全校児童68人の木場小学校では12日朝、児童が職員や地元のボランティアに見守られながら集団で登校しました。

木場小学校・小山貴子校長
「動物なので動き回るので、いつまでとは分からないが、さしあたり今週いっぱいは集団でと考えている」
相次ぐ人身事故を受け、県は11日「ツキノワグマ出没警戒情報」を発表。クマの餌となる不要な果実を早めに摘み取るよう呼びかけていて、公園ではカキを収穫する作業が進められました。


カキを収穫する人…
「きのうクマ出たやろ、けが人も出て。それでまたここに来るかもしれないから、これを採ってほしいと言われた」
公園の周囲には動物の侵入を防ぐため高さ約2メートルの電気柵が張り巡らされていて、12日午前、県の職員や猟友会らが点検しました。


事故が起きた現場周辺では新たにクマのふんが見つかったほか、2か所で電気柵の先端が公園の外側に向かって曲がっているのが確認され、男性を襲ったクマは電気柵を乗り越えた可能性があるということです。また市によりますと、電気柵の外側でも男性の血痕が見つかっていることから、クマは公園の外に逃げたとみられます。

東園地は安全が確認されるまで当面の間、閉園することにしていて、再開のめどは立っていません。